2010年代のカンファレンスの方向性

 来年のカンファレンスやプロジェクトに関して、各所で話が進んでいる。
  今の時期、12月から1月にかけては、業界的には田んぼでいうところの、「田起こし」「代かき」的な時期のようなもので、この時期にじっくりと土壌を作るプロジェクトが多い。

  2010年に向けての傾向として、強く感じるのは、カンファレンスを構成する人々の区別に厳密な仕切りがどんどん無くなってきているということだ。
これまでは、主催・コンテンツ制作者・講演者・参加者・運営スタッフ、というような人々の区分けの上に一つのカンファレンスが構成されることが多かったが、「コンテンツ制作者」であり「講演者」であり、「参加者」であり、「運営スタッフ」でもあるというような、コミュニティ的な仕組みへとすでにカンファレンスは向かっており、コンテンツを提案する部分にも聴講者の声が届くような時代となっていると思う。

  「講演をお聞かせします」「展示をご覧いただきます」というようなワンウェイの「お客様」に向けてのカンファレンスではなく、一緒にカンファレンスのコンテンツブランドを作り上げてゆくコミュニティへの参加者として、カンファレンスに申し込むという方向にすでに変化は進んでいる。

  更には、カンファレンスは「過去の実績を披露する場」「情報を伝達する場」から「これからの方向性をコミットする場」「そのために必要な人と出会う場」に変わってきているような気がする。
そうなると、「1年に1度の御披露目の場だけで終わるカンファレンス」は、軸を移してゆかなければいけない時代に思える。

  ちなみに先日、「情報交換を目的とするカンファレンスの究極の形式はコミケだよね」と言った人がいたが、まさに、参加者のほとんどが、展示し、頒布し、交流し、普段出会えないような作品を探し出し、新たな方向性を見つけ、次回作に向けての同人たちと出会う・・・ということを言いたかったのだと思える。