観世流 薪能 大宮八幡宮にて
友人の能楽師 野村 昌司さんが出演する薪能のお誘いをいただいたので、大宮八幡宮に行ってきました。
薪能の舞台は、かがり火に囲まれて行われます。火を興すこと自体が神事。舞台に先立ち、「火入れ式」が行われました。種火は人力で木くずを焦がし、紙を添え、木片を添えて、興味深い火入れでした。
さて、観世流の薪能。演目は
舞囃子{小袖曽我}
狂言(鬼瓦}
能{藤戸}です。
能・狂言を見るの結構久しぶりでした。前回は国立能楽堂で見たので、野外での薪能は初めてです。
五感すべてを駆使して楽しみました。
薪能の舞台、炎の揺らぎ、薪の匂い、雅楽の音色、能楽の楽器の響き、肌に触れる境内の風、楠のざわめき…能楽の事がわからなくても、凛とした空気の中で過ごす静寂の時間は貴重でした。
正直、私自体は能楽に詳しいわけでもなんでもありません。
でも、600-700年前の当時の台本・演出がそのまま伝わり、ほとんど演じ方が変わらないまま残っている型。静寂の中に沸き立つさざなみ的な動き。
そういう空気自体を楽しめばいいのかな…と思いました。
観世流のWebサイトを見ると、いろいろと身近で体験できる講座とかもあるようです。
今後ももっと日本の芸能を体験してゆきたいと思います。
↓観世流 サイト