自己肯定感ってあなたが無力でもこの世にいてもいいって思えること

自己肯定感ってあなたが無力でもこの世にいてもいいって思えること

【奥田浩美ブログ】

「自己肯定感」ってなに

最近、「自己肯定感」についての相談をよく受けます。

「私、自己肯定感低いんです」
「自己肯定感を高めるにはどうしたらいいですか?」

私、おそらく地球上でも相当自己肯定感高い人間の一人だと思っています。(笑)
でも、その「自己肯定感」がどうやって生まれたのか。
私にはそのポイントがよくわかります。

自己肯定感のためにひたすら他の人より優れていることを磨こうとしている人、またはその親御さん。
実は得意なことを極めることはそれほど自己肯定感の根底にならないと私は思っています。
自己効力感の支えの一つにはなるでしょうが。

大人になって育まれた例

私の例ですが、私の自己肯定感がぐーーーんと伸びたタイミングは、自分の無力さを知ったときでした。
インドにいたころ、児童買春のために売られてきた子供たちの保護施設にフィールドワークで配属されたことがあります。
私の人生の中で、一つの価値観だけで判断しきれないことに出会った最初の経験でした。
児童売春が行われる街ではわたしは本当に無力でした。施設にひきとって更生プログラムをやって街に返し、その後の子供たちの結果まで知ってしまうと泣きたいほど非力でした。それでも人間はなにかをしなきゃいけない。

今思うと、インドのフィールドワーク最前線にいたころの私はうまくコミュニケーションできず…。インドの社会背景も知らず、カーストのことなども理解できず。つまり無知でどうにもならない存在だったわけです。
知らないことだらけ、出来ないことだらけ、でもなぜか一所懸命な私がいることで、クラス全員が「この無力な子をどうにかしなきゃ…」と、一致団結してたんですよね。

そんななか、人間にはいろんな役目があって、その役目を自分が受け入れると本当に大きな力を発揮するんだと思いました。
私は社会をよくしたいと思うだけで、みんなが支えてくれる、みんながかまってくれるのです。
実際の活動の中では、私はその2年間で嫌というほど無力感を感じ、自分の非力さを感じました。
でも、一方でそんな私がクラスの中ではムードメーカーになっている。皆が一致団結する一つのパーツになっている。


「無力でも非力でもいてもいいんだ」
私はこの世にいるべき人間なんだ。
そういう想いを強くしました。

「自己肯定感」って小さい頃しか育めないと思っている人が多いと思いますが、大人になってからも育めます。
子供時代のほうが、周囲が根気強く寄り添ってくれる環境が多い。そういう観点では子供時代のほうが育みやすいですが、私の例のように大人になってからも、「無力でもいてもいい」っていう人々に囲まれることで育まれる例もあります。
大人でも、根気強く寄り添ってくれる環境が作れれば育めます。
例えばそれは、「コミュニティの力」だったりします。
実は1回のセミナーで変われるほど人間は単純ではないから、ずっと寄り添ってもらう仲間を作っているのです。


澤奈緒さんのブログ

プログラムの仲間の一人のブログを紹介します。
大人になるまで自己肯定感を育めずにいた澤奈緒さんのブログです。
彼女のブログも一つのヒントになるかもしれません。

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