棚からぼた餅っていうけど、棚の下にいなかったら受け取れない

棚からぼた餅っていうけど、棚の下にいなかったら受け取れない

【奥田浩美ブログ】

今のこの瞬間の正直な気持ちを残しておこう

今日はSlush Tokyoに行ってきました。
北欧のSlushに興味を持って数年になります。何度かヘルシンキのSlushに参加して、写真のTシャツもヘルシンキのシャツです。
さて、今日はとってもかっこ悪いことを書こうと思います。
実は、今日のSlushに登壇する予定がありました。エストニアの女性起業家JobbaticalのCEOと対談する予定があったのです。でも、彼女の来日がかなわず対談が流れてしまいました。

で、7日前のことです。
「奥田さん、彼女に代わって基調講演やりませんか?」
という電話がありました。 棚からぼたもちです。


でも、今週1週間アポ続きの中で英語のプレゼンテーションの用意できるわけないし…と断ってしまいました。
何より私がそんなエストニアのCEOのポジションに代わって基調講演する立場じゃないし…、うちのチームから見ても準備スケジュールが無理だと判断したからです。で、それはその時は当然の判断でした。
断る理由はいくつでもありました。
出来ない理由。

今朝になって突然の後悔

でも、今朝、突然なんともいえない気持ちが沸き上がってきました。
そして実際にSLUSHのその場に行った時のさらに沸き上がる気持ち。
あのまま受けたら準備不足で恥をかくような講演になったでしょう。でも私は恥をかくチャンスを逃してしまったのだと。
チャレンジが美学の人間にとって、棚ぼた後に恥をかくのを恐れるということ自体が一番恥ずかしいことなのです。

秘書や、私のチームは今回の判断は当たり前のことだと思っているでしょう。この急なスケジュールで充分な準備が出来ないに決まっていること。でも、実は私のココロの片隅で棚ぼたを受けなかったことに関して不思議な悔いがあったのです。

棚からぼたもちというのは実は棚の下にいるから落ちてくるものです。 「棚からぼた餅っていうけれど、棚の下にいなかったら受け取れないんだよ」 と、私は自分の書籍にも書いていますが、今回おそらく私は確実にそこにいたのです。
なのに受け取らなかった。

ふと思いました。
昨日まではなんにも思っていなかったのに、この会場で後悔するとか。
私、かっこ悪い!
準備不足でも立てばよかったのに。
その上、こんなことブログに書かなきゃいいのに。
ブログに書くのがいちばんかっこ悪い。

それでも思いました。
そんな自分がかっこ悪いから敢えて次のために書こうと。
私は今度設立するエストニアの会社の代表としてSlushに立つ。
やらなかった後悔の大きさをバネにジャンプする。


恥をかくチャンスを逃すのは人生の損失です。
全力でやることから逃げるのですから。
それは会社とかいう組織が判断することと別の「私の軸」です。

と、ワインを飲みながら書いています。
かっこ悪いけど、そんな自分は嫌いじゃありません。
思えばずっとそういう不器用な選択を続けて生きてきたから今がいあると思っているのです。


それにしても、やらなかった後悔、久々に感じました。

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