毎日家族のもとに帰るのをやめてみたけど…

毎日家族のもとに帰るのをやめてみたけど…

【奥田浩美ブログ】

「MASHING UP」のスピーカーパーティー

昨夜は2月に開催されたビジネスカンファレンス「MASHING UP」のスピーカーパーティーでした。
女性たちの視点で作ったこのカンファレンス、昨夜は多くのキーマンがパーティに集まっていました。

そんな場所で、女性と家事の話題が出て、私は、夕方6時になると「今日の夕飯何にしよう?」って考える自分に怒りが湧く日があったという話をしました。

どういう意味かというと、ものすごく仕事に集中しているときでも、夕方になると家族の夕飯のことが頭をかすめるのです。うちの場合は夫が私より多くの家事をこなしていますが、料理は私が超がつくほど得意ということもあり、夕飯は私の分担部分です。とはいえ、夫の場合は家に帰ったら家事のことを考えるようなんですが、外にいるのに家事のことを考えるこの「呪縛」は何なのだろうか…と、いつも思っていました。
「奥田さんでもそのような呪縛を感じることがあるんですか!!」
と驚かれましたが、誰からも家事を強制されていない私でも頭をかすめることが多かったんですよ。


なぜ家族のことばかり考えるのだろう

2年前、自宅の近くに別邸(今は秘密基地と呼ばれる住居)を作って、家族が毎日どっちに帰るかということを確かめ合う生活をはじめました。

きっかけはこうです。
私はここ10年ほど、「働く」という意味では、地方を含め、沢山の拠点を持って、「働く場所」を自由に選び全国を飛び回ってきました。
でもある日、羽田空港に帰ってきた時にふと「変な思い」が頭をよぎったのです。

好きな場所を「選択して」働いている自分が、なぜ夕方になると同じ場所に帰るのだろう??と。

なぜか婚姻とか家族とかいうだけでまったく日々選択せず同じ家に帰るのって不思議じゃない?
東京に帰ってくるといきなり「ママ」になるのは何故だろう?
ということで、もう1拠点の別邸(秘密基地)を作ってみたら、いろいろ面白いことが見えてきました。
家族は迷惑かな…と思ったら、さすがに私の家庭なので結構楽しんでいる様子。

家族だからといって毎日同じところに帰らなくてもよいと決めたものの、結果として、意外とうちの家族ってちゃんとお互いどっちに帰るか、Lineなどで確かめ合って居場所を決めるんだということがわかりました。
お互いの事情を優先し合ってそっちで過ごす方がいいとか、こっちがいいとか日々選びながら相手を思いやりながら繋がる関係って相当面白かったのです。
高校生の娘を含めて、みんなが何処で過ごすかをそれぞれが選択できる関係。
でも、ある日、気づきました。

結局、私が「こっち」と選ぶ方に家族がみんな集まることが多いということ。
美味しい食卓を囲むということ。
そして、その食事は誰が作ろうと、外から買ってこようと楽しいのだということ。

「ママが座ってると食卓がエネルギーに包まれてる感じ」

私は存在だけで家族に意味が有るということが心から感じられました。
なんか、冒険談を持ち帰って家族に話す瞬間が一番楽しくて、それが私の役目だということ。
そして、2軒の家があろうと、それって考えようによっては距離はあるけどリビングと寝室が別の800mくらいの離れたところにある程度のことで、その概念を拡げていくと、地球上どこでも心の繋がりがあれば「家庭」なんじゃないか・・・みたいなことを思ったり。
そんなことを感じるために、無駄に思えるほどのエネルギーを使う実験でしたが(笑)

家庭に囚われているようだ…と感じたときに、ちょっと行ってみた実験は、「好きな場所で過ごしていいよ」という安心感によって、家族の繋がりをより強く感じるということでした。
そして、家族それぞれの「役目」が家事的なことを越えたところにあること。

ただ、家族の関係性は家族ごとに異なるので、決して結論じみたことにはしたくありません。

皆さんの家庭がこの実験をしたら何が起きると思いますか?
「そんなこと考えたこともないし、できっこない」

大丈夫です。私は未来から来た人間なので。
そんな未来がくるかもしれませんね。

#未来から来た人間というコンセプトは何でも出来ていいなーー(笑)

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